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民泊台帳

民泊新法(住宅宿泊事業法)の要点

年間180日の上限、届出制、3つの事業者区分。制度の骨格を10分で押さえる。

公開 2026-06-01

住宅宿泊事業法は2017年6月に成立し、2018年6月15日に施行された。それまで旅館業法の枠内でしか適法にできなかった宿泊サービスを、住宅を使うかたちで、届出という軽い手続きで営めるようにした法律である。通称を民泊新法という。

骨格は3つの区分

法は事業者を3つに分ける。

  • 住宅宿泊事業者:住宅を宿泊に提供する人。都道府県知事等への届出で始められる。
  • 住宅宿泊管理業者:事業者から委託を受けて住宅を管理する事業者。国土交通大臣の登録が要る。
  • 住宅宿泊仲介業者:宿泊者と事業者を仲介する事業者。観光庁長官の登録が要る。

このサイトが扱うのは1つ目、届出をした住宅である。届出は許可ではないため、要件を満たして書類が整えば受理される。そのかわり、営業できる日数に上限がある。

年間180日という上限

住宅宿泊事業として人を宿泊させられるのは、1年間で180日までである。数え方は毎年4月1日正午から翌年4月1日正午までで、宿泊させた日数で数える。

180日という数字が制度の性格を決めている。365日を埋めたい事業者は、旅館業法の簡易宿所や特区民泊を選ぶ。逆に、空き家や自宅の一部を使い、稼働を年の半分に抑えるなら届出で足りる。届出住宅の分布を見ると、観光地と都心のどちらでもない住宅地に一定数あるのは、この性格の反映である。

家主居住型と家主不在型

事業者が届出住宅に居住しているかどうかで実務が変わる。

  • 家主居住型:事業者が住んでいて、宿泊中も原則としてそこにいる。管理業務を自分で行える。
  • 家主不在型:事業者が不在になる。原則として住宅宿泊管理業者への委託が必要になる。

委託が要るかどうかは、投資として民泊を考えるときの費用構造に直結する。詳しくは住宅宿泊管理業者に委託が要る場合を読んでほしい。

届出をすると何が公表されるか

届出住宅は、都道府県・保健所設置市が一覧として公表している。公表される項目は自治体によって差があるが、おおむね届出番号、所在地、届出年月日、事業者の別(法人名など)が含まれる。

このサイトはその公表資料を集めて、市区町村ごとに整理している。個人の届出者の氏名は掲載せず、個人届出の所在地は丁目までにとどめている(掲載ポリシー)。

事業者に課される義務

届出をして終わりではない。主なものだけ挙げる。

  • 宿泊者の衛生確保、安全確保(非常用照明、避難経路の表示など)
  • 外国人観光旅客への外国語による設備の使用方法の説明
  • 宿泊者名簿の備付け
  • 標識の掲示
  • 定期報告(宿泊日数などを知事等へ報告する)

このうち標識は、届出番号が現地で確認できる数少ない手がかりになる。


制度の運用は自治体ごとの条例と要綱で細部が違う。実際に届出をする前に、必ず所管の窓口と、観光庁の民泊制度ポータルサイトの最新の記載を確認してほしい。