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民泊台帳

住宅宿泊事業の届出の流れ

必要書類、消防法令適合通知書、民泊制度運営システムでの届出まで。

公開 2026-06-08

届出そのものはオンラインで完結する。時間がかかるのは、その前の書類集めと、建物が要件を満たすかの確認である。順に見ていく。

1. 住宅として使える建物かを確かめる

法でいう「住宅」は、設備(台所・浴室・便所・洗面)が備わっていて、次のいずれかに当たるものを指す。

  • 現に人の生活の本拠として使用されている家屋
  • 入居者の募集が行われている家屋
  • 随時その所有者等の居住の用に供されている家屋

まずここで外れる物件がある。事務所や倉庫を転用する場合は、用途変更の検討が要る。

2. 用途地域と条例を確認する

住居専用地域でも住宅宿泊事業は原則できる。ただし、自治体が条例で区域と期間を定めて制限していることがある。「住居専用地域では平日は営業できない」といった制限は珍しくない。

先に条例を読むこと。物件を押さえてから制限を知ると、取り返しがつかない。自治体の上乗せ条例はどこが違うのかで比較の観点をまとめている。

3. 消防法令適合通知書を取る

管轄の消防署に相談し、必要な設備(自動火災報知設備、誘導灯など)を整えたうえで、消防法令適合通知書の交付を受ける。建物の規模と構造、家主居住かどうかで求められる設備が変わる。

この工程が最も時間と費用を食う。相談は物件の契約前に始めたほうがよい。

4. 必要書類をそろえる

代表的なものを挙げる。自治体によって追加される。

  • 住宅の登記事項証明書
  • 住宅の図面(各階の平面図、宿泊室の面積がわかるもの)
  • 消防法令適合通知書
  • 賃貸物件なら転貸を承諾する書面
  • 区分所有建物なら、管理規約で民泊が禁止されていないことを示す書面
  • 法人なら定款・登記事項証明書、役員の欠格事由に関する書面

区分所有マンションでの民泊は、管理規約の確認が最初の関門になる。規約で禁止されていれば、そこで終わる。

5. 民泊制度運営システムから届出する

観光庁の民泊制度運営システムでアカウントを作り、書類を添付して届出する。受理されると届出番号が付与される。この番号が届出住宅の識別子になる。

自治体によっては、届出の前に近隣住民への説明を求める。説明の記録の提出を求める例もある。

6. 標識を掲示して開始する

届出番号を記載した標識を、公衆の見やすい場所に掲示する。ここまでで開始できる。

開始後に続くこと

  • 2か月ごとの定期報告(宿泊日数、宿泊者数、国籍別内訳など)
  • 宿泊者名簿の備付け(原則3年間)
  • 変更があったときの変更届出
  • やめるときの事業廃止届出

廃止の届出をせずに実態だけ止まっている住宅もあるため、一覧に載っている件数と稼働している件数は一致しない。廃止・変更の届出と、廃止率の見方で扱う。


書類の名称と部数は自治体ごとに違う。手続きに入る前に、所管窓口の手引きを最新版で確認してほしい。